災害時に別荘を無償提供 「カナン」がオーナーに登録呼び掛け

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災害時の避難者支援に「被災者受け入れ別荘バンク」の登録を呼び掛ける田中社長

 地震や津波、台風などの大きな災害で住む場所を失った被災者を支援しようと、天栄村・羽鳥湖高原の別荘分譲・販売会社「カナン」(田中安夫社長)は「被災者受け入れ別荘バンク」を企画、5月から別荘のオーナーに登録を呼び掛けている。

 同社は、行楽シーズン以外にオーナーが利用する機会が少ない一方で、ライフラインや家財道具が調っているなど、別荘が災害時の避難場所に適した条件を備えていることに着目した。県も東日本大震災後、公務員官舎などを活用した支援態勢を整えているが、大きな災害が頻発する近年、行政の支援を補完する新たな取り組みとして注目される。

 同社が、別荘バンクの支援対象と考えているのは災害で家を失ったり避難所生活を余儀なくされている人たちで、車中泊や体育館、廃校などでの生活を強いられる人のほか家財道具などの設備のない仮設住宅に住む高齢者、狭い間取りの仮設住宅に住まざるを得ない大人数の家族などを優先したいとしている。

 仕組みは、オーナーが登録した別荘を有事の際に被災者に無償で提供していく。オーナー側にも配慮し、登録の解除は随時可能。また、被災者が退去を強いられる可能性があるときは、同社所有の物件を提供したり、行政に相談するなど対応策も考えていく。登録別荘などの情報は同社ホームページで公開する。

 「被災直後は屋根さえあればいいが、時間の経過とともに避難生活の形が変わり、家族形態によってもニーズが多様化する。オーナーの善意が前提だが、充実した仕組みにしていくためにも多くの協力が必要だ」と、田中社長は登録を呼び掛けている。

 問い合わせは同社または同社ホームページへ。