「航空・宇宙」参入へ補助金 福島県、企業の認証取得など支援

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 県は航空・宇宙関連産業への参入を目指す県内企業を対象にした補助制度を創設した。高いものづくり技術を生かし、市場拡大が見込まれる航空・宇宙分野に参入するための認証取得や取引拡大の支援を強化する。1日、補助制度の概要を公表した。

 ロケットや航空機などの部品は特に安全性確保のため高い精密さや安全性が求められ、統一した作業工程なども含めた厳しい認証基準が必要になる。このため航空・宇宙産業に特化した品質管理規格(JISQ9100)や、特殊工程などに対する国際的認証制度(Nadcap=ナドキャップ)などの認証取得に向けた経費を補助する。このほか、取引拡大や人材育成の取り組みも支援する。総事業費は約1000万円。

 航空・宇宙関連産業は参入までのハードルが高い半面、参入すれば利益の継続性が高い。航空機関連の部品は自動車(2万~3万点)の100倍の約300万点とされ産業の裾野が広いため、県内中小企業への発注などの効果も期待される。

 関連企業の多くは中部地方に集中しているが、県内にも素地はある。2014年の経済産業省の工業統計調査によると、本県の航空機用エンジンの部品、取り付け具、付属品の出荷額は全国2位の約1280億円。相馬市にあるIHIのジェットエンジン工場や、小惑星探査機「はやぶさ2」に関わった企業など、関連部品の製造・加工技術を持つ企業は多い。

 県は、この強みを生かして医療機器、再生可能エネルギー、ロボット関連と並ぶ産業復興の柱に成長させようと、昨年度から航空・宇宙産業に参入可能な企業の掘り起こしや認証取得に向けた専門家の派遣などの取り組みを展開。参入できる技術や製品を持つ企業は3月末現在で64社に上り、15年度の約2倍に増えた。県は補助制度の創設により、産業集積の動きを加速、具体化させたい考えだ。