福島県再生さらに尽力、原発事故の責任を痛感 東電・石崎芳行氏

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「県民と同じ土俵で長い時間をかけて向き合い、信頼関係を築きたい」と語る石崎氏

 23日付で東京電力副社長・福島復興本社代表を退任し、福島担当特別顧問に就任する石崎芳行氏(63)は、福島民友新聞社のインタビューに応じ「県民と同じ土俵で長い時間をかけて向き合い、信頼関係を築きたい」と抱負を述べた。

 ―退任する心境を。
 「福島復興本社代表を務めた4年半はあっという間だった。東京電力福島第1原発事故で県民に大変な迷惑を掛け、大変申し訳ない思いだ。福島に常駐する中、事故の影響の大きさや複雑さを実感した。肩書は変わるが、やるべきことは何も変わらない。役員会で東京に出向くこともなくなるので、これまでより広く県内を回り、東電に取り入れるべき意見を取りまとめ、伝えていく。人脈を営農再開などに生かしたいとの思いもある」

 ―在職中に印象に残った出来事は。
 「被災者の方々の表情が忘れられない。被災者の怒り、悲しみを直接受けた。多くの人に迷惑を掛けたという責任の重さを痛感した。ただ、事故を起こした東電は許さないが、福島にいる石崎の話は聞くと言われた時はありがたかった。自分のような経験を積み重ねなければ事故を起こした会社としての責任は果たせない」

 ―新代表の大倉誠氏(58)に引き継ぐことは。
 「(大倉氏は)私の仕事を陰で支えてくれた。新代表として当然、県民への責任を果たさなければならず、その覚悟はできていると思う。引き継ぐのではなく、私も一緒に福島のために全力を尽くしたい」

 ―課題と復興への役割を聞きたい。
 「賠償問題など課題は山積している。廃炉作業についての情報公開の在り方に反省すべき点が多い。広報部門と技術系部門の連携は改善されたが、発表の遅れや発表しなくとも良いと独自に判断したケースもあり、透明性を確保しなければならない。避難指示が解除され、住民が戻っている地域があり、東電として、まちづくりや地域再生の役割を果たしていきたい」