只見線存続で合意 福島県とJR東日本、上下分離方式で鉄道復旧

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JR只見線の鉄道復旧について合意した内堀知事(右)とJR東の深沢副社長=19日午後、県庁

 2011(平成23)年7月の新潟・福島豪雨で一部区間が不通となっているJR只見線について、福島県とJR東日本は19日、不通区間の会津川口―只見駅間(27.6キロ)を鉄道で復旧して存続させることで合意した。当初、JR東はバスへの転換を主張していたが、地元の強い要望を受け入れた。県とJR東は21年度中の全線開通を目指し、来年春にも着工する。

 県とJR東が県庁で基本合意書と覚書を結んだ。復旧方法は、県が鉄道や駅舎など鉄道施設を保有、JR東が車両を運行する「上下分離方式」を採用。復旧工事を担うJR東は今夏にも県と復旧事業に関する協定を結び、年内に詳細設計に着手する。JR東は復旧させた後、県に鉄道施設を無償譲渡する方針だ。

 合意書を交わした内堀雅雄知事は、只見線を核とした地方創生に向け「多くの乗客が訪れて地域を元気にする好循環をつくりたい」と述べ、JR東の深沢祐二副社長は「観光キャンペーンも含めて地元と連携して取り組みたい」と話した。

 上下分離方式での運営に当たり、鉄道事業法に基づき、JR東は他者が所有する線路を使って車両を運行する「第2種鉄道事業者」、県は同事業者に鉄道を使用させる「第3種鉄道事業者」の許可を取得する。

 復旧費約81億円の負担割合は県が3分の2の約54億円、JR東が3分の1の約27億円とした。県は20日、6月定例県議会に債務負担行為約54億円を盛り込んだ一般会計補正予算案を提出する。県が財源見通しを明示することで、JR東と協定を結ぶための条件が整う。