柳美里さん「聞き手の専門家を」 南相馬でいじめ対策シンポ

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いじめと自殺について語り合う柳さん(右)と清水代表

 「タブー視しない"イジメとジサツ"」シンポジウムは16日、南相馬市原町区で開かれ、同市在住の芥川賞作家柳美里さんらが「いじめと自殺」をテーマにトークセッションを行った。同市立総合病院の小鷹昌明医師の主催。

 市民ら約60人が参加した。NPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」の清水康之代表を中心に柳さんや小鷹医師、精神科医の堀有伸さん、福島医大6年生の浅倉由香さん、ジャーナリスト渋井哲也さんの6人が自殺といじめの対策などについて話し合った。

 柳さんはいじめと自殺が起こる背景について「子どもの場合は家庭と教室という入れ替えのない人間関係で固定化されている」と解説。小学生時代に自らが受けたいじめの体験を振り返りながら「教師でもカウンセラーでもない、完全に自分側で『あなたは絶対に悪くない』と聞き手になってくれる専門の人が近くにいるシステムがあるといい」と話した。

 清水代表は「小、中学校で、海外へ行かせるプログラムがあれば一つの解決策になる。自分が今後生きていく選択肢はここだけではないということに気付くきっかけになるはず」と述べた。

 トークセッションに先立ち、自殺した少年の両親や同級生たちの苦悩や葛藤を描いた重松清さん原作の映画「十字架」が上映された。