「デマンド交通」会津若松で実証実験へ 日産がEV無償貸与

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長島社長から電気自動車のレプリカキーを受ける室井市長(右)

 運転免許を持たない高齢者が増えている会津若松市湊町で10月、風力発電や情報通信技術(ICT)を活用したデマンド交通(予約型乗合自動車)の実証実験が始まる。市や地元団体が、風力発電の電気などを使いながら日産自動車から3年間無償貸与されるワゴンタイプ(7人乗り)の電気自動車(EV)「e―NV200」を地域の「足」として活用する。中山間地域が抱える課題解決に向けたモデル事業として成果が注目される。

 同市湊町は幹線道路を路線バスが通り、イベント時に交流バスが運行するが、移動手段の支援を必要とする人が広いエリアに散在する地域特性から、路線バスの停留所や商店までの移動を支援する手法が検討されてきた。8基の風力発電設備があるため、近くの変電所に設けられている急速充電器で充電すればエネルギーの地産地消が可能となるという。

 生活支援システム構築事業として各家庭のテレビ画面にインターネット情報を映し出す「みなとチャンネル」(仮称)が導入される予定で、EVの運行状況の表示などを検討する。

 運行は同町のみを想定しており、通院や買い物での利用だけでなく、直売所への農産物の運搬など利活用の手法を今後協議する。地元の湊地区地域活性化協議会(小桧山昭一会長)が市と連携してドライバーや予約を受けるオペレーターの雇用など運用方法を検討する。

 同町で11日、EVの貸与式が行われた。長島健博日産プリンス福島販売社長が室井照平市長にレプリカキーを手渡した。小桧山会長は「登録制の運用を考えており、最大限の効果が発揮できるよう、修正を加えながらより良い運行を考えていきたい」と語った。