EUへ農相「強く申し入れる」 輸入規制緩和、内堀知事が要望書

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内堀知事の要望に「政府の姿勢は変わらない」と答える斎藤農相(右)

 欧州連合(EU)の国会に当たる欧州議会の環境委員会が東京電力福島第1原発事故に伴う本県産などの農水産品に課している輸入規制の緩和の再検討を求める決議を採択した問題を巡り、内堀雅雄知事は12日、政府に対し、規制緩和に向けEUへの働き掛けを強めるよう緊急要望した。

 農林水産省では、内堀知事が斎藤健農相に要望書を手渡し「欧州議会の判断は本県の実情を十分理解したものとはいえない。輸入規制緩和が実現するように働き掛けをお願いしたい」と訴えた。斎藤氏は「科学的根拠に基づく輸入規制の緩和、撤廃を求める政府の意思は微動だにしていない。(EU側に)強く申し入れる」と応じた。

 内堀知事はこの日、首相官邸と外務省も訪れた。要請後、取材陣に対し「EUは7月に示した輸入規制の方向性を予定通り実施してほしい。政府と相談し今後、県として何をなすべきか検討したい」と述べた。

 EUの行政機能を担う欧州委員会のユンケル委員長は7月、安倍晋三首相との共同記者会見で、今秋以降に東京電力福島第1原発事故後に実施してきた県産米などの食品の一部、または全部について輸入規制を緩和する方針を示し、欧州議会に緩和案を示していた。

 しかし、欧州議会の環境委員会は今月7日、規制緩和で「放射性物質に汚染された食品が出回らないとの保証がない」として再検討を求める決議を採択した。決議に拘束力はないが、今月中旬にも本会議で採決される見通しで、EU理事会の最終決定への影響が懸念されている。