「国の責任認めず」 原発避難訴訟、東電に3億7600万円命令

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福島第1原発事故避難者の集団訴訟で国への賠償請求が退けられ、千葉地裁前で垂れ幕を掲げる原告側弁護士=22日午後

 東京電力福島第1原発事故で本県から千葉県などに避難した18世帯45人が東電と国に計約28億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、千葉地裁の阪本勝裁判長は22日、東電に対し原告のうち17世帯42人に計約3億7600万円の支払いを命じた。国については過失責任を認めなかった。避難区域からの避難者の原告のほとんどに「ふるさと喪失」による慰謝料を認めた。

 約30件の同種訴訟で2例目の判決。1例目の前橋地裁が国と東電の責任を認めたのに対し、千葉地裁は国の責任はなかったとし、認定が分かれた。

 10月10日には同種訴訟で最大の約3800人が原告の訴訟の判決言い渡しが予定されており、判断が注目される。

 阪本裁判長は判決理由で、国は本県沖に津波が襲来する可能性を予測し得たとした上で、津波予測には異論もあり、仮に対策を命じても被害を防げたとは限らなかったと指摘。「東電に津波対策を取らせなかったのは著しく合理性を欠くとは言えない」とした。

 不動産や家財などへの賠償基準は「一応合理的」とした上で「日常生活の維持や継続が著しく阻害された精神的苦痛は慰謝料として賠償される」と認定。避難区域からの避難者のほとんどについては、住み慣れた地域での生活を失った精神的苦痛は、東電が避難者に支払っている避難生活に伴う精神的慰謝料では補填(ほてん)しきれないとして、新たな賠償の対象となると認定した。

 避難区域外の自主避難者についても「合理性が認められる場合は賠償の対象となる」として、一部賠償を命じた。

 原告団は、千葉地裁が国の責任を認めず、賠償額を請求の1割強しか認めなかったのは「不当判決」として控訴する方針。

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