途上国へ野球用具 県内の中学球児協力、恩返しプロジェクト始動

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野球用具を持ち寄った中学生たち

 発展途上国の子どもたちに野球用具を送る「ふくしまの恩返しプロジェクト」が18日、県内中学校の野球部によってスタートした。野球を通して世界との絆を強めようと、中学生たちが率先して野球用具を集めている。

 活動のきっかけは、東日本大震災と原発事故からの復興支援を目的に昨年8月、いわき市で開催された15歳以下の野球の世界大会「U―15ベースボールワールドカップ」。

 大会運営に協力していた中学校の野球部顧問でつくる県中学野球競技力向上委員会が、主催する世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の関係者から「道具がそろわず野球をやりたくてもできない子どもたちが大勢いる」と世界で野球が普及しない現状を伝えられた。

 震災で用具を失った県内の子どもたちの元には国内外から野球用具が届けられていた。「震災を忘れず感謝の心を持ち続けるためにも意義のある活動をしよう」と同委員会の磯崎邦広会長(59)=平三中教諭=らがプロジェクトを立ち上げた。野球部がある中学校約200校へ協力を呼び掛けた。

 初の収集日の18日、会場の福島市の信夫ケ丘球場には、多くの球児たちがグラブや金属バット、スパイク、ヘルメットなど数々の野球用具を持ち込んだ。

 福島市の中学2年の選手らは「チーム全員で持ち寄った。大切に使ってほしい」と小学校時代に使った思い出のスパイクを届け、「用具を送った外国の野球チームと、いつか試合をしたい。でも送った用具でどんどん上手になられたらどうしよう」と仲間と笑い合った。

 磯崎会長は「呼び掛けにたくさんの球児が応じてくれてうれしい。送り先はWBSCと相談しながら決めていきたい」と話している。