「会津藩に正義あった」 義尽くし汚名、戊辰戦争を語り合う

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戊辰戦争の会津藩と徳川幕府をテーマに語り合う(左2人目から)徳川氏、松平氏、柳沢氏、室井氏、近藤氏=23日午後、会津若松市

 戊辰戦争をテーマにした歴史文化講演会「会津藩と徳川幕府」が23日、会津若松市の会津若松ワシントンホテルで開かれた。「会津の視点から見た、明治維新を再考」をテーマに、徳川家や松平家の当主ら会津藩関係者が参加した討論では、義を尽くしながら汚名を着せられ、故郷を追われた敗者にも「正義」があったことを語り合った。

 来年の戊辰150年に合わせて開催。約500人が来場した。討論には、徳川宗家18代当主の徳川恒孝(つねなり)徳川記念財団理事長、松平保久(もりひさ)松平家14代当主、会津会会長の柳沢秀夫NHK解説主幹、室井照平市長、近藤真佐夫市教委文化課主幹が登壇。漢字文化振興協会の白石宗靖(むねはる)常務理事・事務局長が司会を務めた。

 松平氏は「会津は『義』を大切にしていた。愚直さから京都守護職を引き受け、恭順の意思を示していたのに戦いに巻き込まれた」と指摘。柳沢氏は「義を貫いた会津の生きざまは誇りだ」と語った。

 討論に先立ち、徳川氏と漢字文化振興協会長の石川忠久氏が基調講演した。文化講演会は、漢字文化振興協会、徳川記念財団、福島民友新聞社の主催、戊辰150周年記念事業実行委員会の共催、会津若松ワシントンホテル、会津商工信用組合の協賛。

 『戊辰』見直す契機に

 基調講演では徳川宗家18代当主で徳川記念財団理事長の徳川恒孝氏、元二松学舎大学長・理事長で漢字文化振興協会長の石川忠久氏がそれぞれの立場から江戸時代の文化などを紹介した。

 徳川氏は「江戸時代に築かれた日本の基礎」を演題に、平和で豊かな江戸時代を解説、現代に江戸の精神を生かすべきだと提言。石川氏は「戊辰戦争の漢詩」と題し、会津藩主・松平容保(かたもり)や会津藩士らが詠んだ漢詩を紹介し、作者の気持ちを想像してほしいとした。

 会場には約500人の歴史ファンが詰め掛け、基調講演や討論に聞き入った。前会津若松商工会議所会頭の宮森泰弘さんは「会津にも江戸時代の文化が色濃く残る。来年の戊辰150年を会津の文化を見直すきっかけにしたい」と語る。

 冒頭、主催者代表の五阿弥宏安福島民友新聞社社長が「近代史では勝者の視点から歴史が語られるが、敗れた側に正義はなかったのか、改めて戊辰戦争と明治維新を考えてみたい」とあいさつした。