12月から「全面禁煙」 郡山の公共施設、問われる喫煙者のマナー

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
郡山市のヨーク開成山スタジアム脇に設置されている灰皿。12月には撤去され全面禁煙となる

 郡山市の全公共施設を敷地内禁煙とする福島県内初の取り組みが12月1日、始まる。罰則規定はなく、市民からは全面禁煙化による敷地外での喫煙や、たばこのポイ捨て増加など、市民からは懸念の声も上がる。健康志向の高まりもあり、禁煙化は公共施設に限らず、今後も進むとみられ、喫煙者のマナーが問われる場面も増えそうだ。

 敷地内禁煙は約3カ月の周知期間を経てスタートする。既に実施済みの小、中学校、保育所に加え、郡山市役所や行政センター、公民館、スポーツ施設などで屋外を含む敷地内で紙たばこ、加熱式たばこの喫煙を禁じる。

 受動喫煙による健康被害を防ぎ、市民や市職員の健康増進を目指すのが狙い。市は多数の外国人が訪れる2020年の東京五輪を見据え、クリーンな印象を発信することで誘客への強みとしたい考え。自主財源となる同市たばこ税の税収は昨年度で市税収入の約7%に当たる約32億円に上るが、税収減を覚悟して禁煙を打ち出した。

 市民からも歓迎の声が多い。公共施設を度々利用する同市の自営業の女性(58)は「臭いがきつく、禁煙化は当然の流れ」と話す。

 一方で喫煙者から多く聞かれるのは「どこで喫煙すればいいのか分からない」との声。喫煙場所が分からず、施設を一歩出た路上で喫煙する利用者が増えることも懸念される。狙いである受動喫煙の防止に向けては、喫煙者への目配りも求められそうだ。

 喫煙マナー向上に取り組む郡山たばこ販売協同組合の小林武美事務局長(58)は、イベントなど不特定多数が集まる場所では灰皿を設けるなど、状況に応じた対応を求める。「一部喫煙者のマナー違反が、たばこへの悪いイメージとならないか心配。加盟店舗の売り上げ低下を招く恐れもある」と話す。

 これまでは分煙

 郡山市の公共施設は原則分煙だった。3月に市職員による健康管理を検討する委員会が公共施設敷地内を禁煙するよう提言、検討を進めてきた。今夏実施した市民対象のインターネット調査では、公共施設の敷地内禁煙に「賛成」とした回答が約82%を占めた。

 本県喫煙率全国4位

 厚生労働省が発表した国民生活基礎調査によると、本県の喫煙率は22.3%で全国4位の高さ。葉タバコの産地として知られる田村市が市役所を禁煙とするなど禁煙の動きが進んでいる。