圧力容器内の装置「落下」 福島第1原発3号機調査の映像分析

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 東京電力は30日、今年7月に福島第1原発3号機の原子炉格納容器内で実施した、水中ロボット調査による映像の分析結果を公表した。原子炉圧力容器内にあったチューブ状の装置が圧力容器の真下に落下している状況を確認。圧力容器の底部が大規模に損傷している可能性があるという。

 また、原子炉格納容器にたまっている水の水面が広範囲で揺らいでいる様子も確認できた。圧力容器底部が中心部だけでなく周囲も損傷し、冷却のため注入している水が滴り、水面を揺らしているとみられる。

 落下が確認されたのは「制御棒ガイドチューブ」と呼ばれる装置。原子炉の出力をコントロールする制御棒を挿入するためのもので圧力容器内にある。映像で確認された装置の寸法を解析した結果、ガイドチューブの設計値と一致した。

 一方、温度計のケーブル欠損など格納容器内にある複数の構造物の損傷も新たに確認。ケーブルは圧力容器を支える台座部分「ペデスタル」の内側を通っており、高温の溶融物で溶けたとみられる。東電は、ペデスタルの外側を通るケーブルの温度計が正常であることや、この温度計以外でも原子炉の冷却状態は監視できているとし、冷却維持に問題はないとしている。

 3号機の内部調査では、1~3号機の中で初めて溶融核燃料(デブリ)とみられる物体を確認している。30日、記者会見した東電福島第1廃炉推進カンパニーの増田尚宏最高責任者は「(デブリ取り出しに向け)追加調査は必要だと思う。サンプル採取に向けても、どうするか今回のデータを基に調査していく」との見解を示した。