甲状腺がん疑い避難13市町村で多く 福島医大「詳細な解析を」

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 東京電力福島第1原発事故による健康影響を調べる「県民健康調査」の甲状腺検査評価部会が30日、福島市で開かれた。県内全ての子どもを対象に行っている検査のうち2014(平成26)年度から始まった2巡目で、がんやがんの疑いと診断された患者の地域別割合は、事故の避難区域に指定された沿岸部などの13市町村が最も高いとの結果が報告された。

 ただ、検査主体の福島医大の担当者は「年齢や性別、検査間隔、年齢階級別の1次検査受診率など、さまざまな要素を考慮する必要があり、今後解析方法を詳細に議論して評価しなければならない」と強調、事故との因果関係について「現状での評価は難しい」との認識を示した。

 甲状腺検査は11年度から1巡目が始まり、14年度に2巡目、16年度には3巡目となっており、がんと診断された人は計154人、がんの疑いは計39人。福島医大によると、2巡目検査の結果を地域別でみると、10万人当たりの患者数は「13市町村」が49.2人で最も多く、中通りが25.5人、浜通りが19.6人、会津が15.5人だった。

 評価部会は15年3月、1巡目の結果を踏まえ「放射線の影響とは考えにくい」との中間報告をまとめたが、1986年のチェルノブイリ原発事故では、4~5年後にがんが急増。事故の影響の有無を判断するには、チェルノブイリで急増した同じ時期に当たる「2巡目の評価が必要」とされる。