福島県議会に「健康」特別委 指標改善へ方策検討

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 福島県議会は5日開会の12月定例会で「健康」をテーマにした特別委員会を新たに設置し、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後に深刻化した県民の健康指標の改善に向けた方策の検討や県の取り組みの検証に着手する。

 県民の健康に関する県議会特別委の設置は県政史上初めて。3日までに、各会派間で特別委設置について大筋で合意しており、各会派の意見を集約後、今月19日の定例会最終日に設置する見込みだ。

◆県政史上初の設置

 厚生労働省が今年6月に発表した日本人の死因別の年齢調整死亡率(2015年)で本県の急性心筋梗塞による死亡率は都道府県別でワースト1位。

 15年の厚労省調査では特定健診でメタボリック症候群に該当した県民の割合(メタボ率)が17.1%で全国ワースト3位になるなど、県民の健康指標は悪化が続く。県民の健康をテーマとした特別委設置の背景には、こうした県民の健康指標悪化に対する県議会の強い危機感がある。

 県は昨年度、健康長寿県づくりを目指した県民運動をスタートさせた。一般会計当初予算では「心身の健康」を重点プロジェクトの一つと位置付け、健康増進の取り組みをポイント化するアプリ「ふくしま健民アプリ」の開発や市町村ごとの実態調査などの事業に予算を重点配分した。

 しかし、県民の健康指標の改善には長期的な視点が必要で、県議会として関連施策の実効性の検証や、県外の先進地の取り組みの調査・報告などを通して、健康長寿県づくりを後押しする。

 特別委の調査事項や検討議題などは12月定例会の会期中に会派間で調整し、決定する。現状では食生活改善や運動不足解消などの生活習慣病対策や、県民運動について、検証、調査を進める方向で調整が進む見通しだ。

 県議会は、1947年の県会特別委員会条例制定後、電力開発や公害対策、首都機能移転などの特別委を設置し、それぞれの課題について解決策を調査してきた。

 70年以降は継続的に特別委を設置している。12月定例会ではこのほか、避難地域の復興・創生や交流人口拡大対策に関する特別委を設置する見込み。