台湾の8割...福島県産農産物『不安』 アジア、欧米より抵抗大

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 福島大と東京大は5日、東京電力福島第1原発事故の風評被害についての調査結果を公表した。本県産の食品に対し、海外では欧米よりアジア圏で不安感が強く、国内では抵抗感を持つ人が年々減少していることが分かった。「福島県の農産物は不安だ」と答えた人の割合はアジアで5~8割に上り、欧米では3~6割程度だった。

 福島県産の農産物が不安だと回答した人の割合は、台湾が81%で最も高く、韓国が69.3%、中国が66.3%で、米国35.7%、英国29.3%と比べ、欧米よりアジアの高さが際立つ。日本は30.3%だった。

 本県に対する偏見も改善されていないことが浮き彫りとなった。「福島県ではがんの発症率が上昇していると思う」と答えた人の割合は韓国73.7%、中国56%、フランスは61%、ドイツは60%だった。実際、原発事故に伴う放射線の影響で本県でがんが増えているとのデータはない。

 国内調査で「積極的に福島県産は避けている」と回答した人の割合は、2013年は県民が28%、県民以外は28.1%だったが、今年はそれぞれ12%、19.8%に減少した。

 欧州連合(EU)は1日、原発事故後に課した日本食品の輸入規制を緩和。ただ日本からの農林水産品の輸出額が上位の香港、米国、中国、台湾、韓国などは一部地域を対象に輸入停止を続けている。

 調査はインターネットを使い2月に実施した。日本、韓国、中国、台湾、シンガポール、ロシア、ドイツ、フランス、英国、米国の10カ国・地域で、各国の最大規模の都市の各300人、計3000人を対象に行った。東大大学院特任准教授で、福島大うつくしまふくしま未来支援センター客員准教授の関谷直也氏(災害情報論)が5日、東大で開かれたフォーラムで発表した。