福島県伝統工芸に新たな価値 コシノジュンコさんら商品開発へ

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 世界的デザイナーで、長年にわたるデザイン・文化振興への貢献から今年11月、文化功労者に選ばれたコシノジュンコさん(78)=東京都在住=と新進気鋭のクリエーター4人は来年3月、本県の伝統工芸や地場産業の技術を駆使し、新たな価値観を見いだした新商品を発表する。本県の伝統工芸品や地場産品を世界的なブランドに育て上げ、産業振興を図る県の戦略の一環。東日本大震災、東京電力福島第1原発事故の根深い風評の払拭(ふっしょく)も期待される。

 昭和村の「奥会津昭和からむし織」が11月、県内5件目となる国の伝統的工芸品に指定され、本県の伝統技術を生かした産業振興への機運が高まっている。県はこうした現状を踏まえ、伝統工芸品に芸術性や流行性を付加した商品を開発することで、本県が誇る伝統技術の新たな価値観を国内外に発信する。商品の披露会場は東京・銀座エリア最大級の複合商業施設「GINZA SIX(ギンザ シックス)」を予定している。

 県によると、商品開発のコンセプト(基本発想)は「ホテル」。現在、コシノさんや国内外で活躍するクリエーターらが和紙や張り子、ニットなどを生かし、ホテルの室内装飾をイメージした照明やマット、クッション、置物などの開発を進めている。県は、コシノさんらの商品でコーディネートされた県内のホテルの一室を一般の宿泊客向けに提供する事業も検討中で、連携するホテルの選定を進めている。

 県は本年度、伝統工芸品や地場産品のブランド力を底上げするため、コシノさんを校長とする講座「ふくしまクリエイティブクラフトアカデミー」を開講し、伝統工芸に携わる県内の職人や製造、販売業者の商品開発、販路開拓などを支援している。