「只見線の日」提案 利活用推進へ福島県、県民運動を展開

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 福島県は、官民挙げてJR只見線の利活用を推進するため「只見線の日」の制定を目指す。2011(平成23)年7月の新潟・福島豪雨で一部区間が不通となっている只見線の全線開通や、鉄道を核にした地域振興へ利用者数の増加が喫緊の課題となる中、県民が只見線に親しむ機会を創出する。また、県民が年に1回利用することなどを提唱する県民運動を展開する方針だ。

 県と会津の沿線7市町による只見線復興推進会議検討会が27日、福島市で会合を開き、「只見線の日」制定を目指すことなどを盛り込んだ利活用計画の素案を了承した。計画は年度内に策定される見通しだ。

 「只見線の日」制定は、九つの重点プロジェクトのうち、住民自らが只見線を守り育てる「マイレール意識」を醸成する「みんなの只見線プロジェクト」に盛り込まれた。県は「『只見線の日』の制定は意気込みの表れ。沿線住民にとどまらず、県民全員で只見線を盛り上げていきたい」(生活交通課)としている。いつを「只見線の日」にするかなど具体的な日付は未定だ。

 只見線全線の16年度の利用者数は、不通区間の代行バスを含め1日当たり304人と低迷している。プロジェクトでは、運賃助成やイベント開催などのほか、利用回数に応じて特典を受けられる「マイレールポイント制度」の導入を視野に、利用を促す。

 「目指せ海の五能線、山の只見線プロジェクト」では、JR東日本や沿線自治体などが連携した取り組みで廃線の危機を脱し、一躍人気路線となった五能線(秋田県・東能代駅―青森県・川部駅)を参考に、地域の食や自然、文化などが体験できるような企画列車を運行する。

 また、只見線沿線には、只見川沿いの美しい自然を走る列車の撮影を目的に、台湾などから多くの観光客が来訪している。「奥会津景観整備プロジェクト」では撮影スポットや自然散策路を整備、誘客を促す。

 只見線の不通区間は、県が鉄道や駅舎など鉄道施設を保有、JR東が車両を運行する「上下分離方式」で鉄道復旧される。21年度中の全線開通を目指し、測量や被災した橋の撤去などが進められている。