樹に『人生』あり 18年夏「倉本聰の仕事と点描画展」福島開催

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樹の声を聞き、描き続ける倉本さんの点描画と「北の国から」シリーズで使われた丸太小屋の模型(右)

 脚本家・演出家として日本中の心を打った倉本聰さん(北海道富良野市)の歩みやライフワークとして取り組む点描画を紹介する展覧会「森のささやきが聞こえますか?―倉本聰の仕事と点描画展」が今夏、福島市のとうほう・みんなの文化センターで開かれます。復興支援活動を通して強い絆で結ばれた倉本さんと福島。倉本さんがさまざまな作品を通して伝えたかったことが、今夏、福島の地で開かれる展覧会で語られます。福島民友新聞社の主催。

 テレビドラマ「北の国から」「前略おふくろ様」「やすらぎの郷」、映画「駅 STATION」、舞台「悲別(かなしべつ)シリーズ」「走る」など、多くのヒット作を世に送り出した倉本さん。2015(平成27)年に全国公演した「ノクターン―夜想曲」は、東日本大震災をテーマに創り出され、大きな感動を呼びました。

 自然環境問題にも深く取り組み、主宰する「富良野自然塾」での環境教育プログラムは、訪れた人々の共感を得ています。震災後はたびたび福島を訪れ、進歩し過ぎた現代文明や環境問題に警鐘を鳴らしています。

 「樹(き)に涙あり 樹に笑顔あり 樹に怒りあり 樹に履歴あり」

 倉本さんは、富良野の大自然で樹を見つめ、樹それぞれに"人生"があることに気付いたといいます。多忙な毎日の合間を縫って描き続けてきたのが「樹」の点描画です。

 「ねぇ、ねぇ、聞いてくれる? 私、ホントはね...」

 樹の声を聞きながら文字にし、点描画を描き加え表現する世界は見る人に笑顔や涙を届けます。

 今夏の展覧会に向けては、東日本大震災で被災した富岡町夜の森の樹々の声を聞くため、倉本さんが現地に入り、桜と対峙(たいじ)しました。

 展覧会では、夜の森の桜の点描画をはじめ約600点の中から厳選された作品や、テレビや舞台で創り上げられた「倉本ワールド」の台本や小道具なども展示されます。