小名浜「リスポ」閉店 地域経済担い半世紀、後継者不足など影響

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名残惜しむように退店する買い物客たち

 福島県いわき市小名浜の老舗商業施設「タウンモール・リスポ」が15日、閉店し、約半世紀の歴史に幕を下ろした。同市の地域経済を担ってきた大型商業施設が姿を消した。

 同施設は1969(昭和44)年11月23日に「小名浜名店街」としてオープン。97年にタウンモールリスポに改称した。最盛期の80年代には年商100億円を超えることもあった。

 施設を運営する小名浜名店街協同組合によると、経営者の高齢化、組合員数減少、後継者不足などの環境要因に加え、建物の老朽化により耐震補強や建て替えの必要性が浮上。工事費用が巨額になることも踏まえ「総合的に判断し、閉店を決めた」としている。

 売り場面積約7740平方メートル、鉄筋コンクリート造り一部4階建ての建物は今後解体される。更地とした後、土地を売却する。

 立地する同市小名浜には、イオンモールいわき小名浜(仮称)の出店が決まっているが、「直接的な理由ではない」という。

 リスポに入居していた店舗の7割に当たる約30店舗は、施設の周辺地域でそれぞれ営業を継続する。八巻義英代表理事は「閉店は苦渋の決断で、地域の皆さまに申し訳ない。各店舗、それぞれ再スタートを切りたい」と話した。

 15日午後4時でリスポは完全閉店。「蛍の光」が店内に流れる中、最後の買い物客たちが施設関係者に見送られ、名残惜しむように退店した。閉店セレモニーで利用者を代表しあいさつした、付近に住む女性(89)は「長年の思い出が詰まった場所だった」と振り返った。