おかえりなさい「祐綺ちゃん」 心臓移植手術成功、米国から帰国

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 難病の拡張型心筋症を治療するため、米国で心臓移植手術を受けた棚倉町の中川西(なかがわさい)祐綺(ゆき)ちゃん(1)は16日、帰国した。祐綺ちゃんが体調を崩してから1年8カ月。父純一さん(30)、母かおりさん(29)はまな娘と到着した成田空港で、出迎えた家族や支援団体「ゆきちゃんを救う会」の会員らと手術成功を喜び合った。

 救う会は、同空港ロビーで「おかえりゆきちゃん」と書かれた横断幕を広げて出迎えた。「支援してくださった皆さまに元気な姿を見せられてうれしい」。純一さんとかおりさんは安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 手術から半年がたち、祐綺ちゃんは順調に回復している。中川西さん夫妻によると、祐綺ちゃんは手術後、リハビリに励み、1人で歩けるようになった。最近は駆け足をしたり、好きな音楽に合わせて踊ったりしているという。帰国直後は長旅に疲れた表情でかおりさんに抱かれていた祐綺ちゃんだったが、純一さんに手を引かれ、空港ロビーを歩く姿も見られた。純一さんは「毎日がうれしくて、楽しくて、大切な時間」と笑顔を見せた。

 祐綺ちゃんの渡米と心臓移植手術は、全国から多額の募金が集まったことで実現した。救う会共同代表の小針弘之さん(59)は、昨年1月30日の祐綺ちゃんの誕生日に合わせ、募金を呼び掛けたことなどを振り返り「当初は募金が思うように集まらなかったが、協力の輪が広がり、待ち望んでいたこの日を迎えられた」と感慨深げに語った。

 祐綺ちゃんらは、成田空港から空路で入院先の大阪府の病院に向かった。中川西さん夫妻によると、祐綺ちゃんは経過が順調なら数週間で退院できる見込み。退院後もしばらくは病院の近くにとどまり、経過観察を続けるという。

[ズーム] 拡張型心筋症 心室の壁が薄く伸び、心臓内部の空間が大きくなる病気。全身に血液をうまく送り出せなくなり、心不全を起こす危険がある。1歳未満で発症する例が多い。難病に指定されているが、原因は分かっていない。