4割が「営農再開」意向 避難12市町村農業者、補助金など支援

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 福島相双復興官民合同チームが東京電力福島第1原発事故で避難指示が出た12市町村の農業者(認定農業者を除く)約1000人を個別訪問した結果、4割が再開の意向を示していることが分かった。結果を踏まえ、補助金活用や技術面、販路確保などで営農再開を支援していく。同チームが19日発表した。

 対象約1万戸にアンケートを送り、訪問を希望した1012人の意向を確認した。この中で再開済みの人は22%(219人)で、今後再開する意向の人が19%(193人)と、合わせて41%が再開意向を示した。

 一方で「再開意向がない」と答えたのは430人で全体の42%を占めた。「未定」は17%(170人)だった。

 今後の再開意向を示した農業者に課題を聞くと、多くが野生鳥獣の被害防止対策や用排水路の復旧などに不安を感じている状況がみられた。再開済みの農業者では、農機や施設の導入、労働力の確保、販路や販売単価の確保などを課題に挙げる人が多かった。

 「再開意向がない」「未定」とした農業者の主な理由は、高齢化や地域の労働力不足や「帰還しない」など。このうち7割超に当たる443人が農地を貸し出す意向があると答えた。

 個別訪問は国と県、福島相双復興推進機構の職員による営農再開グループ約55人が昨年4~12月に実施。結果を踏まえ、補助金活用支援や技術、販路確保、農地貸し出しなど農業者のニーズに合わせた支援に着手している。今後も訪問を重ね、営農再開の取り組みを継続的に支援するほか、営農再開を目指す農業者の掘り起こしにも努める。

 また、今回の個別訪問では、集落営農への参加意向を示した農業者が321人(参加済も含む)と全体の3割超を占めた。これを踏まえ、地域単位の営農ビジョンづくりや営農の組織化、関係事業者とのマッチングによる販路確保支援など地域営農の再開にも力を入れる方針だ。