福島県内の火山は警戒レベル「1」 万一の備え、啓発必要

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福島県内の活火山

 23日午前9時59分ごろ、草津白根山の本白根山(もとしらねさん)(群馬県草津町、2171メートル)が噴火した。草津白根山で噴火が確認されるのは1983年以来となる。火口周辺警報を発表した気象庁は、噴火警戒レベルを3(入山規制)に引き上げた。

 仙台管区気象台地域火山監視・警報センターによると、福島県の噴火警戒レベル対象火山は吾妻山、安達太良山、磐梯山で、いずれも噴火警戒レベルで最も低い1(活火山であることに留意)となっている。

 吾妻山は2014(平成26)年12月に噴火警戒レベルが2に上がったが、16年10月に噴火の兆候が見られなくなったとして1に引き下げられた。現在も火山活動に特段の変化はないが、同センターは大穴火口付近での熱活動は継続しているとして今後の火山活動の推移に注意を呼び掛けている。

 本県の活火山はこのほか、噴火警戒レベル対象外火山として会津盆地南西山地にある沼沢、本県南西隅にある燧ケ岳(ひうちがたけ)があり、いずれも特段の変化はない。

 万一の備え強化へ

 吾妻山の登り口にある福島市の高湯温泉観光協会の遠藤淳一会長(62)は「噴火の兆候がある場合は速やかに行政の判断に従ってお客さまの安全を確保するが、噴火への備えを一層強化しなければならないと思った」と話した。

 吾妻山は14年12月、噴火警戒レベルが2に引き上げられ、高湯温泉も大きな影響を受けた。現在の警戒レベルが1に引き下げられているが、草津白根山の警戒レベルも噴火まで1だっただけに「ひとごとではない」と自然の脅威を改めて実感した様子だった。

 啓発が必要

 県内の磐梯山も多くのスキー場を抱える火山であり、万一の場合は避難などの対応が必要になると専門家は指摘する。

 火山防災が専門の磐梯山噴火記念館の佐藤公館長は、草津白根山の噴火は当初から想定されていた火口と違い、用意された防災地図では対応できないと指摘する。

 磐梯山については「昨年公表された防災地図は過去1万年の噴火の記録を基に火口を複数想定しており、避難などの対応はしやすいはず」と分析した。ただ、磐梯山の噴石想定範囲には六つのスキー場が含まれ、冬季の大規模噴火の場合には融雪型火山泥流が発生する恐れもある。

 佐藤館長は「観光客やスキー客は火山に来ている自覚はあるだろうか。迎える側も何らかの形で知らせる責任がある」と改めて啓発の必要性を語った。