受験生へ「郡山駅」からエール 新入社員が黒板に手書きでつづる

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
JR郡山駅西口の改札口近くに設置された応援メッセージ。難関に挑む受験生を静かに後押しする

 「サクラ咲け!!」「みなさんの可能性は無限大」。郡山市のJR郡山駅在来線改札口脇に置かれたありふれた黒板。そこに受験生へ向けた応援メッセージが書きつづられている。思いが込められた丁寧な字体。主に通勤通学での利用が多く、慌ただしさを感じさせる駅構内で、心温まるメッセージが受験生をそっと後押ししている。

 メッセージを書いたのは、昨年JR東日本に入社し、同駅に勤務する東北出身の女性社員。自身の大学受験の経験を踏まえて、受験生にエールを送りたいと発案した。女性社員が誰なのかは「駅の企画なので自分が表に出るわけにはいかない」ということで同駅は非公表としている。

 黒板はセンター試験前日の12日に「受験生のみなさまへ」と宛てて設置された。女性社員が受験生時代に朝から晩まで問題集に向き合ったこと、緊張しながらセンター試験に臨んだことなど、受験生の気持ちに寄り添い「思い描くキラキラした夢をぜひ自分のものにしてください」とエールを送った。一方で、自身が受験生当時に持っていた夢をかなえることができなかった挫折も率直につづり、大学進学で得た経験の価値や現在の仕事への誇りを語り、人生の可能性にも触れた。

 「頑張ってきます!」。センター試験当日、同駅は受験生にカイロやポケットティッシュなどの合格祈願応援グッズを配布。その際、受験生が黒板の前で足を止め、メッセージに見入る姿があった。文章で励まされたある受験生は、駅員に声を掛けて会場に向かって行ったという。

 センター試験が終わった15日にはメッセージが変わり、受験生の体をいたわりながら「休む間もなく次の入試が待っていると思います」「最後まで諦めず夢の実現に向かって進み続けて下さい」と文章を締めくくっている。受験生を温かく包み込むような一連のメッセージは、会員制交流サイト(SNS)でも拡散され、反響を呼んでいる。黒板を見た、ある高校生は「優しい言葉が並んでいる。とても励みになる」と話した。

 黒板の設置は2月上旬までの予定。