なでしこジャパン監督・高倉麻子さん語る 地域で選手を育てる

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
たかくら・あさこ 福島三中、福島成蹊女(現福島成蹊)高、和光大卒。読売(現日テレ)などでMFとして活躍。15歳で日本代表に初選出、アトランタ五輪など国際Aマッチ79試合に出場した。現役引退後は各年代の日本女子代表監督を務め、2014年のU―17女子W杯で日本を初優勝に導いた。Jヴィレッジ復興サポーター。49歳。

 女子サッカーの競技力向上と、今夏一部再開する予定のサッカーナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」を全国に発信する第2回女子サッカー交流会「U―18女子Jヴィレッジカップ2018inいわき」が17日、いわき市で開幕する。大会にゲスト参加するサッカー日本女子代表「なでしこジャパン」の高倉麻子監督=福島市出身、福島成蹊女(現福島成蹊)高卒=が福島民友新聞社のインタビューに応じ、県民にメッセージを送った。

 ―ようやくJヴィレッジが再開します。
 「全天候型のサッカー練習場ができると聞いており、(震災前より)さらにパワーアップして日本のサッカー界を支える施設になってほしい。自分が現役時代はプレーできなかったが、指導者になってからは何度も訪れた。(静岡県御殿場市に避難している)JFAアカデミーも、Jヴィレッジに戻ることができればいいと思っている」

 ―本県女子サッカーの活性化に必要なものは。
 「(県内を拠点とする)福島ユナイテッドといわきFCの2クラブを中心に、女子チームを育ててほしいと期待している。大変な労力が必要だが、選手が育てば「上」を目指す事ができる。そのためには企業の応援も必要。地域ぐるみでしっかりと選手が育つ環境をつくる必要がある」

 選手同士の交流刺激に

 ―代表監督として今後、どのようなチームづくりを進める。
 「(2011年の)W杯で日本が優勝したことで、女子サッカーの主流がより技術的、戦術的なものになった。そして世界も日本に追い付いてきている。だからこそ日本はさらに上を目指す必要がある。これまではフィジカルの強化や選手の発掘、経験を積ませることが大きな目的だった。来年のW杯に向け、これからは本格的なチームづくりに入りたい」

 ―U―18世代については。
 「全体的にはレベルが上がっているが、チームや地域によるばらつきも大きい。必要なのは良い指導者。施設だけがあっても前には進まない。環境、指導者、選手、全てがそろわないと良い選手は育たない。地域ぐるみの支援も必要になる。そのためにも『Jヴィレッジカップ』には多くの方に見に来てほしい」

 ―昨年のJヴィレッジカップを振り返って。
 「選手が元気にサッカーを楽しんでいるなと感じた。日頃対戦できない地域のチームと試合、交流ができる。内容には差もあったが、仲間との交流を深めることができたのではないか。参加チームがさらに増えれば、参加選手の励みにもなる」

 ―参加する選手へメッセージを。
 「まずはインフルエンザにかからないこと。しっかり体調を整えて大会に臨み、グラウンドでは一つでも良いプレーをするという気持ちを持ち、プレーしてほしい。私が同じ年代のころは、周りも男子選手ばかり。テレビを通じて海外のプレーを見ることさえできなかった。代表に選ばれて海外に行き、海外の選手から大きな刺激を受けたことで、悔しいと成長できた。ほかのチームの選手との交流を大切にし、自分とほかの選手の違いも感じてほしい」