小高産米の「パックご飯」、コープ東北・100店舗で先行販売へ

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パックご飯を手に「若い後継者が夢を持って農業に取り組める地域づくりを進めていく」と話す(右から)佐藤社長、丹野部長、山田社長

 生活用品製造卸アイリスオーヤマの関連会社アイリスフーズ(仙台市)とコープ東北の子会社東北協同事業開発(同)は営農再開支援事業として、原発事故後初めて主食用米として栽培した南相馬市小高産米によるパックご飯を2月1日から、コープ東北約100店舗で先行販売する。ホームセンターなどを中心に全国販売も展開していく方針で、年間50万パック、売り上げ約5000万円を見込んでいる。

 小高産米は昨年、アイリスオーヤマの関連会社舞台アグリイノベーション(仙台市)と南相馬市の農業法人紅梅夢(こうばいゆめ)ファームが連携して小高区上浦地区の約9ヘクタールに県オリジナル水稲品種「天のつぶ」を作付け、約58トンを収穫した。

 2016(平成28)年7月に帰還困難区域を除いて避難指示が解除された後、小高区で実証栽培以外の主食用米が収穫されたのは初めて。収穫米は舞台アグリイノベーションが全量を買い取り、放射線検査などを経て商品化にこぎ着けた。

 パックご飯は、東北協同事業開発が東北の震災復興のため開発、販売する「古今東北」ブランドの「ふっくらパックごはん」(150グラム)として、いずれも税別で6食528円、10食850円、24食1980円で販売する。

 パックご飯販売を受け、紅梅夢ファームは今年の小高区での作付け面積を14.3ヘクタール増の23.3ヘクタールとし、今後も拡大を図っていく。舞台アグリイノベーションは浪江町などでもコメの全量買い取りを検討、震災と原発事故で被災した浜通りの営農再開支援に取り組んでいく。

 紅梅夢ファームの佐藤良一社長とアイリスフーズの山田次郎社長、東北協同事業開発の丹野潤一営業部長は30日、仙台市で記者会見した。

 佐藤社長は「小高で作ったコメが全国に販売されることで風評払拭(ふっしょく)されることを期待している」とした上で、「担い手不足克服のため若い後継者たちが夢を持って農業に取り組める地域づくりを進めていく」と語った。