「盆栽」人気、インスタ発信 福島の盆栽園主、観光資源に

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「盆栽好きの輪を広げたい」と話す二瓶さん

 海外で盆栽が人気だ。2017年には28年ぶりに日本で世界盆栽大会が開かれ、多くの外国人盆栽ファンでにぎわった。外国人向けの福島の新たな観光資源「BONSAI」の可能性に、福島市の観光関係者からも熱い視線が注がれている。

 福島市在庭坂の盆栽園、泰寿園の園主二瓶淑夫さん(68)が写真共有アプリ「インスタグラム」で公開している「吾妻五葉松」などの盆栽の写真は、ベトナムやインドネシアなどアジアをはじめ、米国や欧州など幅広い国の盆栽ファンに大人気だ。二瓶さんのインスタグラムの「フォロワー」は2千人を超えた。

 二瓶さんは昨年5月、知人のすすめでインスタグラムを始めた。以来、人気の高い吾妻五葉松の産地である吾妻山の風景の中で撮影した盆栽の写真を中心に公開。

 フォロワーらは各国の言葉で「美しい!」「日本を訪れた際には泰寿園を訪れたい」などと熱いコメントを寄せている。

 外国人愛好者は盆栽から「日本の精神性」を感じ取り、引き付けられているようだ。二瓶さんの写真にしばしばコメントを寄せるイラン・テヘラン在住の航空会社社員(33)は「知れば知るほど、盆栽の高度な精神性に引かれた」とし、「日本人が生み出した盆栽は自分の生活の中で大きな位置を占めている」と話した。

 福島市コンベンション協会は昨年5月、初の試みとして、吾妻五葉松が自生する吾妻山を巡るツアーを開いた。申込者の中にはフランス人もいた。同協会では英語でのガイドにも対応し、海外の盆栽愛好家が参加しやすいツアーを今後も実施予定という。

 同協会の高橋康観光振興担当部長(46)は「盆栽は新たな観光資源」と期待を語る。

 海外では、各土地の気候風土に合った植物を使った盆栽や、日本と異なる様式の盆栽が生まれている。二瓶さんは「海外にBONSAIが広まって新しい考え方が入ってくるのはいいこと」歓迎。「国籍に関わらない緩やかな盆栽好きの輪を広げたい」とインスタグラムの発信を続けていく決意だ。

◆外国の盆栽需要上昇

 海外での盆栽需要は、国内の生産者の高齢化や後継者不足にもかかわらず、年々上昇している。

 農林水産省によると、盆栽を含む植木などの輸出額は2004(平成16)年の9.8億円から13年には94.3億円まで成長。

 昨年はさいたま市で、世界の盆栽愛好家が集まる世界盆栽大会が開かれ、各国から3日間で約4万5千人が訪れた。