母親目線で居心地良い場に 重症障害児デイサービス開所へ

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多機能型デイサービス「どりーむず」

 「安心して先に逝けるように」。いわき市のNPO法人ままはーとは20日にも、同市好間町に未就学児から高校生までの重症心身障害児(重心)を受け入れる多機能型デイサービス「どりーむず」を開所する。

 専門知識を持ったスタッフ確保の難しさなどから、同様の障害児を預かる施設が少ない中で、母親らが子どもたちの未来のために動いた。

 スタッフのうち5人は障害児を育てている母親。同法人理事長の笠間真紀さん(41)は「プロだけではなく、母親ならではの目線を大事に、家にいるような居心地の良いサービスを目指したい」と話す。

 どりーむず開所は、笠間さんの三男(7)の誕生がきっかけの一つとなった。医療の発達で助かる命が増えたが、子どもを預ける場所や相談できる場所は限られる。「この子をみとってから死にたい」。わが子の死を思い浮かべてしまう自分に反省することもあった。

 笠間さんを救ったのは三男の闘病のため通った病院や療育施設で知り合った母親たち。悩みはやはり、子どもたちの将来の不安だった。

 「自分たちが逝っても子どもたちが安心して暮らせる場をつくりたい」。笠間さんらは一昨年秋にデイサービス開所を決意。昨年6月に法人を設立して準備を進めてきた。

 「どりーむず」の名前には「住み慣れたまちでいきいきと暮らしたい」という母子両方の夢を込めた。

 看護師や機能訓練担当職員ら専門スタッフも含めた12人が、1日定員5人の子どもを療育する。県の担当者は「(重心の子どものケアは)今後ニーズが高まる分野」とどりーむずの取り組みに注目。民間による多機能デイサービスの先駆けとなるのを期待している。

 「障害児が生まれて人生が終わったと思ったことはない」と笠間さん。デイサービスの開所は文字通り夢の途中だ。

「(三男がいたから)たくさんの出会いがあり世界観も広がった。本人と家族、医療、福祉、行政、地域をつなぐ潤滑油になりたい」

◆13日から見学相談会

 多機能型重症心身障害児デイサービス「どりーむず」の開所を前に、NPO法人ままはーとは13~16日、利用希望者を対象にした見学相談会(要予約)を開く。また、18日午前10時から1時間、内覧会を開く。

 問い合わせは同法人(電話0246・68・8266)へ。