福島にワイン文化を パスカルさん国際資格取得、普及に意欲

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「福島にワインの文化を根付かせたい」と話すパスカルさん

 フランスワインの輸入販売を手掛けるジェイ・ピー・エム(福島県郡山市)の社長、ノワロー・ジョン=パスカルさん(48)は、世界最大のワイン教育機関WSET(英国)が実施する国際的なワインに関する認定資格「WSETレベル4ディプロマ」に合格した。同資格の取得者は昨年10月現在、世界で約9千人で、日本人は33人のみ。世界的に難易度の高い資格を得たパスカルさんは、県内でフランスワインの普及に意欲満々だ。

 パスカルさんはフランス南西部のベルジュラック出身。ベルジュラックは同国内で"美食の郷(さと)"と呼ばれ、フォアグラやトリュフなど食材の宝庫として知られている。幼い頃からブドウ畑が近くにあり、ワインは身近な存在だった。フランス・ボルドーの大学を卒業後、パリの総合商社に勤務し、日本を中心とするアジア市場の開拓を担当。白河市出身の妻三起子さん(49)との結婚を機に1998(平成10)年に来日し、2001年に郡山市で開業した。

 パスカルさんの会社ではフランスワインを約1万本貯蔵し、県内外の飲食店などに卸している。パスカルさんは「ワインは最後の調味料。食事と合わせることで本当のおいしさを発揮できる」と語る。

 「ワインを味わってもらうため、自分がワインを知り尽くさなくては」。16年1月から、レベル4の資格取得に向け、1日5時間以上の猛勉強に励んだ。特にテイスティング試験では、ワインの産地やブドウの品種を答えるだけでなく、その理由も求められるため、ワインの色や香り、味を吟味し、数多くのワインを論理的に解説できるよう、試行錯誤しながら勉強に取り組んだ。

 試験は今年1月、東京で行われ、4月上旬に合格通知が届いた。同資格を取得すると、飲食店に合う的確なワイン選びのアドバイスができるほか、世界中のレベル4取得者とのネットワークが構築され、ワインなどのトレンドの情報を交換できるという。東日本大震災後、地域活性化に向けたワイナリーの開設なども相次ぐ県内。パスカルさんは「ワインの楽しみ方を伝え、福島にワイン文化を根付かせたい」と意気込んでいる。