葛尾の復興拠点認定 22年春の避難指示解除目指す

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復興拠点の整備計画が認定された葛尾村野行地区

 政府は11日、東京電力福島第1原発事故による帰還困難区域で除染とインフラ整備を一体的に進める特定復興再生拠点区域(復興拠点)について、葛尾村が申請した野行地区の整備計画を認定した。

 復興拠点を国費で整え、住民が再び生活できる環境を取り戻す。村は2022年春ごろの避難指示解除を目指す。

 計画によると、復興拠点の面積を約95ヘクタールとし、村内の帰還困難区域全体の6%に当たる。

 原発事故前は約120人が暮らしており、避難指示が解除された後は約80人の帰還を見込む。

 県道浪江三春線沿いなどに「中心地区再生ゾーン」をつくる。集会所や交流拠点を整備したり神社などを移したりして、地域コミュニティーの再生を図る。

 「農業再生ゾーン」では再生可能エネルギーを生かした新しい農業を取り入れる。基幹産業だった畜産業の再興を目指し、牧草地を造成する。環境省が今秋にも、区域内の除染や家屋の解体に着手する見通しだ。

 篠木弘村長は「住民の思いを受け止めて策定した計画なので、かたちにしていきたい」と述べた。

◆6町村計画出そろう 

 復興拠点を整備する計画の認定は双葉、大熊、浪江、富岡、飯舘5町村に続いて6例目。帰還困難区域がある7市町村のうち、現時点で復興拠点をつくる方針の6町村全てで計画が出そろい、帰還困難区域の再生に向けた取り組みが本格的に動きだす。

 葛尾村の計画認定で、復興拠点の総面積は2747ヘクタールとなり、帰還困難区域全体に占める割合は約8%となった。

 ただ、拠点から外れたエリアでは復興のめどが立たず、今後の課題として残されている。