室屋、千葉V3逃す「残りしっかり」 エアレース、1回戦敗退

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レース後の会見で「とても残念。残り5戦しっかり戦いたい」と語る室屋

 レース専用飛行機の国際大会「レッドブル・エアレース・チャンピオンシップ」の今季第3戦千葉大会は27日、千葉市の県立幕張海浜公園で決勝ラウンドが行われた。昨季年間総合王者の室屋義秀(45)=福島市=は1回戦、オーバーG(重力加速度の規定超過)で失格となり、敗退した。優勝はマット・ホール(46)=オーストラリア。今季全8戦のポイントで争う年間総合順位では、室屋は3位を維持した。

 2016(平成28)年と昨年に千葉大会で優勝した室屋の3連覇はならなかった。レース後、室屋は「とても残念だが、総合順位はまだ3位にとどまっており、上位とのポイント差は悲観するほどではない。失敗を生かして、あとの5戦しっかり戦いたい」と語った。

 決勝1回戦(ラウンドオブ14)で対戦したのは、今大会優勝のマット・ホール。先に飛んだホールがこの日最も速い55秒529をたたき出したのに対し、室屋はレース序盤の垂直ターンで重力加速度の規定12Gを超え、失格となった。

 室屋は今大会、スピードアップを目的に機体後方の垂直尾翼を小型の部品に変え予選に臨んだが、この日の決勝から急きょ、コントロールしやすい従来の大型の尾翼に戻していた。室屋は「パーツの変更と、マット・ホールに追い付こうと目いっぱい行こうと思ったことが両方影響してオーバーGになった」と振り返った。

 次の今季第4戦は6月23、24の両日、ハンガリーのブダペストで開かれる。室屋は16年にみんゆう県民大賞のスポーツ賞を受賞し、昨年は県民栄誉賞を受賞した。

 ファンら福島県開催望む声

 室屋が昨季年間総合優勝に輝いた後、初めての国内でのレース。会場を訪れた本県とゆかりの深い航空ファンからは、将来のエアレース本県開催を望む声が上がった。

 室屋の名前が書かれたシャツやタオルを身に着けた観客の姿が会場では目立った。「室屋さんは福島でエアレースを開催したいのだろう。実現したら面白い」。約20年前からエアショーなどで室屋を見てきた航空ファンで、都内の会社に勤める国賀弘文さん(62)は期待を語った。室屋を応援する縁で、定期的に本県を紹介する会報が届く「ふくしまファンクラブ」のメンバーになった。「福島で開催されたら、もちろん見に行きます」。復興へ歩む福島への応援の思いを込めて話した。

 千葉県鎌ケ谷市の会社社長玄蕃秀一さん(65)は、福島市のふくしまスカイパークが完成した当初から同所を訪れ、室屋から操縦技術を学んできた。「千葉では騒音問題などで軽飛行機の練習をできる場所が少ない。一方、ふくしまスカイパークは地元の理解があって最高の場所。福島の人が室屋さんを応援しているのがよく分かる」とうらやましがる。「福島でエアレースを開くなら、航空ファンとして全面的に協力したい」と力強く話した。

 この日会場では、熊谷俊人千葉市長が記者会見した。「この大会が素晴らしいのは、市民の有志が誘致から関わっていること。官民連携の成功例だ」と、市民の取り組みが成功につながっていることを強調した。