「浜の野菜」に協調融資 いわき信組と日本公庫、農業復興に期待

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抱負を述べる根本社長

 いわき信用組合(いわき市)と日本政策金融公庫福島支店は31日までに、葉物野菜栽培などに取り組む「浜の野菜」(同市、根本和彦社長)の事業立ち上げに必要な長期運転資金として計1200万円を協調融資した。

 「浜の野菜」はこれまでに、同信組などが設立した「信用組合共同農業未来ファンド」からも3千万円の投資を受けている。東日本大震災で被害を受けた浜通りの農業復興に向けた、事業展開に期待が掛かる。

 同社は、農業生産システムの研究開発事業を行うエコエネルギーシステムズ(同市)が開発したシステムを農業現場で実用化することを目的に、昨年11月に設立された。

 開発した地温制御システムは、太陽熱や地中熱を利用して温めたり冷やしたりした水をハウス床面下の土壌に送り、情報技術(IT)を使い自動制御で地温を調整し、高い生産性や安定した品質を確保できる。

 このシステムを活用した農業の普及、収穫予測分析を柱とした農業クラウドシステムの活用などで、被災地の農業の復興を目指している。8月には約30アールの農地にコマツナを作付けし、9月上旬に収穫する予定。事業が軌道に乗れば、ホウレンソウやチンゲンサイなどを栽培するという。

 同信組で記者発表が行われ、江尻次郎理事長が「第1次産業の復興を支援していきたい」、根本社長は「ITを使いながらの生産、販売が通用するか、実証しながら行っていきたい」と抱負を述べた。同支店の青野浩之農林水産事業統括も出席した。