全国市長会長に相馬市長・立谷秀清氏 福島県から初の就任へ

  このエントリーをはてなブックマークに追加 
講演会で相馬の歴史について語る立谷市長=3月、相馬市

 現会長の退任に伴う全国市長会の会長選挙は1日、開票が行われ、立谷秀清相馬市長(66)=県市長会長=が最多の40票を獲得した。6日に都内で開かれる総会で正式決定する。任期は2年。県内市長の就任は初めてで、東北では3人目。

 全国9地方の支部長と各都道府県の市長会長の計56人が郵便で投票した。神奈川県海老名市の内野優市長(62)は9票、佐賀県多久市の横尾俊彦市長(62)は7票だった。

 立谷氏は相馬市出身。福島医大医学部卒。県議1期を経て2002(平成14)年12月の市長選で初当選し5期目。14年1月から県市長会長。16年6月から全国市長会長が指名する特任の副会長を務めている。

 全国市長会は、地方自治に影響を及ぼす法律や政令に関し、内閣への意見の申し出や国会への意見書の提出などを行う。特に重視する活動は政府や国会に対する要望活動で国の施策、予算に関して都市の意見を反映させる。第30代会長となる立谷氏は国への要望活動の先頭に立つ。

 高い決断力と実行力

 全国市長会では災害復興担当として、全国の大規模災害発生時に助言や応援を行ってきた。「相馬市の体験が全国で役立ったのは、東日本大震災発生後、市が頑張ってきた成果。今後も震災対応の経験を反映させていきたい」。昨年末に相馬市長5期目を迎える際、全国市長会での活動への意気込みを述べた。

 2002(平成14)年に相馬市長選に初当選。翌年には「財政非常事態宣言」を行い、市の財政健全化に精力的に取り組んだ。震災後は復興や国への要望活動に奔走。ある市職員は「震災後の復興がスムーズに進んだのは、財政再建を進めた成果」と声を上げる。

 震災後は医師の視点からも次々と施策を打ち出し、放射線対策や仮設住宅での孤独死対策、心のケアなどに取り組んできた。今年4月には県内の市で初めて市内小、中学校の給食費無料化を開始するなど、子育て支援、地方創生に向け力を入れる。米山光喜相馬市議会議長は「決断力や実行力の高さが市の早期復興につながっている」と評価する。相馬中村藩の城下町としての歴史を生かすため、市関連の公共施設に和風のデザインを取り入れるなどアイデアマンの一面も併せ持つ。歴史好きで、各会合のあいさつで国内外の歴史を引用したり、日本の歴史の移り変わりや相馬地方の変遷などについて講演することもある。