バドミントン・桃田賢斗『進化』 競技できる...恩返ししたい一心

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自身のプレーや心境の変化などを語る桃田選手=東京都調布市のNTT東日本バドミントン部練習場

 バドミントンのアジア選手権(4月)で日本勢初優勝、5月の国別対抗戦トマス杯ではシングルス第1代表で出場し、リオデジャネイロ五輪金メダリストら各国のエース相手に6戦全勝を果たすなど目覚ましい活躍を見せる富岡高卒の桃田賢斗選手(23)=NTT東日本。1日、都内で福島民友新聞社のインタビューに応じ、挫折を経験して生まれ変わった自身の「進化」ぶりを語った。(聞き手 報道部長・佐藤掌)

 「スタミナとパワーがつき、ラリーにも耐えられるようになった。そこに自信がついてきた分、相手を見て冷静に試合ができている」。違法賭博問題による出場停止処分の復帰から1年。そこにはしっかりと前を向くまなざしがあった。

 「バドミントンを続けられ、いい環境で練習できる。恩返しがしたいという一心でやっていた」。謹慎後は、好きではなかった筋力トレーニングや朝晩のランニングもこなす。応援への感謝も口にするようになった。

 プレースタイルは明らかに変わった。「じっくり我慢してプレーできている。ただ、自分の武器は『ヘアピン』などネット前のプレー。そこは自分の方が上だという気持ちです」。ネット前に踏み込み、シャトルを相手コートのネット際に落とす究極の「ヘアピン」。以前から得意だったが、「足で打つ」踏み込みが安定。世界トップの選手を相手に勝負どころでポイントを取るなど切れ味はさらに増し、まさに必殺技となった。

 東京五輪まであと2年。「特に五輪の金メダルは考えていない。目の前の一戦一戦にできることを全力で取り組んでいきたい」。7月30日には中国で世界選手権が開幕、頂点を目指す。

 ソースカツ丼「思い出の味」

 ―プレースタイルが変化している。
 「自分で決めにいくよりもじっくり我慢してプレーができている。ただ、自分の武器は『ヘアピン』などネット前のプレー。そこは自分の方が上だという気持ち。シャトルの回転を見て足で打つ感覚で打っている」

 ―出場停止期間はどんな思いで練習していた。
 「バドミントンを続けさせてもらえる。そうさせてくれた人たちに結果で恩返ししたいという一心だった。(高校の後輩ら)いろんな選手の手本になりたいし、(自分は)責任があると思っている。下手な試合はできない」

 ―本県での思い出は。
 「高校時代の練習でスキー場までの坂道ダッシュ。あれはきつかった。けれど高校の時よりも今の方が走っている。猪苗代町のまるいち食堂のソースカツ丼がすごく好きでよく食べていた」

 ―県民へひと言。
 「つらい時も温かい声で頑張れた。今度は自分が元気、勇気を与えたい」