東京県人会新会長・安斎隆氏に聞く 「会員拡大で古里に貢献」

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あんざい・たかし 二本松市(旧安達町上川崎)出身。安達高、東北大法学部卒。1963(昭和38)年、日銀に入行。理事を経て退任後の98年、長銀の頭取に就き、破綻処理に貢献。2001年、アイワイバンク銀行(現セブン銀行)を設立して社長に就任、10年から会長を務める。10年に本紙連載「人生春夏秋冬 私の道」に登場した。東京県人会では副会長を務めた

 2日に東京県人会の新会長に就いた安斎隆氏(77)=二本松市出身、セブン銀行会長=は福島民友新聞社のインタビューで「親睦を深めながら、女性や若年層の会員拡大に努めたい。古里の復興、発展にさまざまな形で貢献していく」と語り、首都圏最大級の「ふくしま応援団」として力を尽くす決意を示した。(聞き手・報道部長 佐藤掌)

 ―10年ぶりの会長交代となる。まずは抱負を。
 「会員同士の懇親を深め、参加して良かったと感じてもらえるような運営をする。県人会は成功した人ばかりという堅苦しい感じがするかもしれないが、女性や若い世代の会員を増やしたい。本県出身者だけでなく、会員が推薦すれば本県ゆかりの人も入会できる。文化、芸能の各界からも会員を迎え、バラエティーに富んだ顔触れにしたい」

 ―東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から間もなく7年3カ月となる。福島復興への思いは。
 「進学や就職は自らの選択だが、古里は生まれながらの宿命だ。古里の復興、発展に貢献するにはさまざまな形がある。首都圏で県産品を買うのはもちろん、実際に福島を訪ねて触れ合いを楽しむことが大切だ」

 ―根強い風評の払拭(ふっしょく)が課題となっている。
 「天皇、皇后両陛下が来県される全国植樹祭(10日)の意義は大きい。会場の南相馬市は震災と原発事故の被災地であり、世界へ復興の発信につながる。新駅が建設されるJヴィレッジ(楢葉、広野町)も復興の象徴として期待できる」

 ―古里・二本松市で訪日外国人旅行者(インバウンド)の誘客に協力してきた。観光客の増加に何が必要か。
 「二本松へ向かうため新幹線からJR東北線に乗り換えた際に、外国人カップルに声を掛けたら『新幹線で行くと周りの景色が見えない。在来線は山が見えてきれい』と言われた。県内には地域ごとに豊富な観光資源がある。JR只見線もそうだが、在来線の魅力を評価すべきだ。一過性のイベントにせず、幅広いキャンペーンが大切だ。自分のまちだけで観光客を抱え込もうと考えてはいけない。宿泊を含む広域的な観光のつながりをつくり、受け入れ態勢を整える必要がある」

 ―県民にメッセージを。
 「福島は首都圏に人材や、コメなどの食料、電力を供給してきたという自負がある。しょげずに上を向き、前を向くべきだ。自信を持って生きてほしい」