「復興ツーリズム」9万人超参加 観光の柱へ受け入れ態勢課題

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 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の教訓を学ぶ「復興ツーリズム」で、2016(平成28)年度に本県で行われた視察や研修は3527件に上り、9万2540人が参加していたことが県観光物産交流協会の調査で分かった。復興ツーリズムの現状が明らかになるのは初めて。16年度のインバウンド(訪日外国人旅行者)の約7万人を上回る規模となっており、本県観光の柱として成長させるためには、受け入れ態勢の整備が課題となりそうだ。

 調査は、協会の「ふくしま観光復興支援センター」に登録し、復興関連の視察などを受け入れている58団体を対象に行われた。センターが把握していない復興関連ツアーもあり、実際の規模はより大きなものになるとみられる。

 震災による津波と原発事故で大きな被害を受けた浜通りが8割弱を占め、内訳はいわきが39%、相双が38%。県北と県中は、地熱バイナリー発電所(福島市)や県環境創造センター交流棟「コミュタン福島」(三春町)などへのニーズがあり、それぞれ10%台となった。

 同協会は今後の課題について「9~11月はツアーが重なり、語り部の確保ができないケースがあった。人材育成が受け入れ増の鍵になる」と説明。また個人でのツアー参加の要望が増加傾向にあり、一定の人数が集まればツアーを実施するような仕掛けづくりも必要になる、と指摘する。