再生可能エネルギー『職人』養成へ 福島県、6分野で講座創設

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 県内で再生可能エネルギーの導入や拠点整備が進む中、県は本年度、県内企業で再生エネ事業の運営や立案を担う専門人材の育成に乗り出す。県が産業復興の柱とする太陽光や風力、水素エネルギーなど六つの分野で講座を創設、専門性の高い担い手を育成することで、発電事業や保守点検など新たな分野への進出や創業しやすい環境を目指す。

 県内企業の社員などを受講者として想定。今月19日には地中熱や未利用熱を活用した再生エネに関する講座がスタートする。

 風力や太陽光発電の分野では、全国的に導入が進む一方で需要が高まっている保守点検の技術などを学ぶ。県内の全ての大学と短大、高専、テクノアカデミー、自治体、経済団体などで構成する「アカデミア・コンソーシアムふくしま」が講座を担い、各大学が持つ知見を生かす。発電設備の視察など実践的なメニューも検討している。

 県は再生エネ導入の「先駆けの地」を目指し、2040年をめどに県内の電力需要の100%を再生エネで賄う方針を掲げ、県内では太陽光を中心に導入が進んでいる。また、浜通りを新産業の拠点とする福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想に伴い、阿武隈山地や沿岸部に風力発電設備約300基を新設する計画が進められている。7月には、浪江町に整備する世界最大規模の水素工場の建設が始まる見通しだ。

 拠点整備が進む一方、県内ではより専門性の高い担い手の確保が求められている。特に巨大な風車や数の多い太陽光パネルなどは保守点検に人手を要するため、異常がないかを判断するための知識や技術を持ったメンテナンス人材の確保が重要な課題となっている。

 県内にはこれまで、再生エネ参入を目指す企業約680社が県再生エネ関連産業推進研究会をつくり、協議を重ねるなど素地ができている。県は、同研究会の企業などに働き掛け、担い手の養成を重視した取り組みを強化していく方針だ。