肝切除後の「合併症」発生予測 福島医大、研究論文が英誌掲載

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 福島医大の研究チームは12日、肝臓に伝わる振動波で肝硬度(肝線維化の指標)を測定する方法「MRエラストグラフィー」で得られた数値が、肝切除後の合併症の発生予測に有用であると発表した。研究論文が英国科学誌に掲載された。

 研究チームによると、慢性肝炎で肝線維のある患者は術後、合併症の頻度が高くなることが知られていたが、研究で合併症の発症を効率的に予測できるようになり、患者に適した術式の選択などが可能になるとしている。

 研究チームは肝胆膵・移植外科学講座の佐藤直哉助教(39)、丸橋繁教授(50)、消化器内科学講座の大平弘正教授(55)。肝切除を受ける患者にMRエラストグラフィーによる肝硬度測定を行い、肝切除後の合併症の発生を観察。その結果、肝線維化がみられた患者に合併症が多く発生することが分かった。さらに肝硬度とタンパク合成能の指標の「アルブミン値」を組み合わせると、合併症の発生を効率的に予測できた。

 佐藤助教は「MRエラストグラフィーによる肝硬度を用いることで、患者の体に負担をかけることなく肝切除のリスクを事前に理解でき、患者に適した術式選択などが可能になる」と話した。