福島第2原発「廃炉」...歓迎と心配 「もろ手挙げて喜べない」

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廃炉の方針が示された福島第2原発を出入りする車両=14日午後、富岡町

 東京電力が福島第2原発の廃止方針を示したのを受け、同原発が立地する富岡、楢葉両町や東電と取引のある企業の社員などからは廃炉を歓迎する声や雇用などを心配する声が聞かれた。

 楢葉町の男性(78)は「県民感情からすれば廃炉は当然だが、もろ手を挙げて喜べない」と複雑な表情。町は原発立地に絡む国や県からの交付金により暮らしの利便性が保たれていたと指摘し「町の財政はどうなってしまうのか」と心配した。息子2人が同原発で働く富岡町の男性(75)は「原発に代わる企業を誘致してほしい」と求めた。

 福島第1、第2原発の設備点検を行っている男性(57)は「(表明は)早い遅いではない。重大な災害を起こしたプラントという認識に間違いはないが、立地町が少なからず恩恵を受けてきたことも忘れてはいけないと思う」と複雑な様子。両原発と取引のある企業の担当者は「第1原発廃炉作業でも作業員の高齢化や人員不足が課題。第2原発の廃炉に向けて十分な人員が確保できるのか疑問」と話した。事故前から第2原発で働く建設会社幹部は「廃炉によってなくなる分の雇用をどう確保していくか不安だ」と話した。

 浜通りでさまざまな復興支援活動を続けているNPO法人ハッピーロードネットの西本由美子理事長(65)は「東電は長い期間熟慮していたのだから、廃炉後にも踏み込んで話してほしかった」と不満げ。「建物を残し第1原発と比較しながら学べる資料館にしたらどうか」と語った。