福島県産食材、販路拡大プロジェクト 五輪契機に売り込み強化

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東京五輪・パラリンピックを契機とした販路拡大のイメージ

 福島県や県内の農林水産物の生産団体などが20日、2020年東京五輪・パラリンピックを契機に、その後の県産食材の消費や販路の拡大に結び付ける新規プロジェクト「ふくしまプライド。フードアクション」をスタートさせた。

 選手村や観客が利用する宿泊施設、飲食店などへの食材供給を目標に設定。元五輪選手やシェフ、製菓、流通の大手企業などをアドバイザーに迎え、行政だけでは限界がある「売り込み」の強化に乗り出す。

 選手村などへの食材供給は大きな経済効果が期待できる一方で、他県との激しい競合が予想される。早い時期から県産食材を効率的にPRするため、総合アドバイザーにバルセロナ五輪女子マラソン銀メダリストの有森裕子さん、サッカー日本代表専属シェフの西芳照さん(広野町)、カルビーの伊藤秀二社長・CEO(福島市出身)を起用した。

 さらに、コメ、青果物、水産物、家畜の流通大手からも販路などについて助言を受ける。福島市で20日開かれた協議会の初会合で、有森さんは「食はアスリートの体づくりに欠かせない。福島の良いところを教えてもらい、役割を果たしたい」と意欲を語った。

 県や県内の市町村、JA福島中央会、全農県本部、県漁連などは「ふくしまプライド。フードアクション推進協議会」を同日設立した。

 中国や香港など27カ国・地域が県産食品の輸入規制を続ける中、「オール福島」で県産食材を売り込む。

 来月には、選手村への料理提供が有力視されるケータリング会社や飲食店をターゲットに絞り、これらに食材を卸すバイヤーを招いた大規模な商談会を都内で開く。首都圏の事業者への訪問営業も本格化させる。

 選手村への食材供給は、農産物などの安全性を管理するGAP(ギャップ、農業生産工程管理)の認証取得が条件の一つとなる。

 県とJA福島中央会は昨年5月、認証取得数で日本一を目指す「ふくしま。GAPチャレンジ宣言」を発表するなど生産現場では農産物の安全性を裏付ける取り組みが広がっており、販路拡大に向けては流通・販売段階で認証取得の効果を生かせるかが鍵を握る。