「統合失調症患者」働ける時間推定 福島大・住吉教授らチーム

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 福島大人間発達文化学類の住吉チカ教授(51)と大阪大大学院連合小児発達学研究科の橋本亮太准教授(47)の研究チームが、統合失調症患者について、発症前と比べた認知機能低下の度合いから、患者が働くことができる時間を推定する方法を解明した。28日、米国科学雑誌「スキゾフレニア リサーチ」に研究成果を発表した。この方法を用いれば患者ごとに労働時間の目標設定がしやすくなり、社会復帰の促進につながるという。

 研究チームは、患者の発症前の認知機能を推定し、発症によってどれだけ認知機能が低下したかを調べる手法を用いて、低下の度合いと働くことができる時間との関連を調べた。結果、週20時間以上仕事をすることができると推定されたのは、認知機能が保たれている患者で96%、低下している患者では53%だった。

 橋本准教授は、これまでは患者がどれくらい働けるかについては、医師が経験や勘に基づいて判断していたとし、「今回の研究では客観的なデータに基づいて説明できることから、患者や家族の理解が深まる」と意義を話している。