福島県復興に光と影 福島民友新聞・五阿弥社長講演、福島学院大

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本県の復興の光と影について事例を挙げながら話す五阿弥社長

 福島学院大が地元企業や官公庁と連携して各分野のスペシャリストを講師に迎える人材寄付講座は4日、福島市の同大駅前キャンパスで始まり、初回は福島民友新聞社の五阿弥宏安社長が本県の復興の光と影をテーマに講演した。五阿弥社長は「本県の復興は着実に進んでいるが、風評被害や健康指標の悪化など新たな課題が生まれている」と指摘した。

 約100人が受講した。五阿弥社長は本県復興の光の部分として県面積の最大約12%を占めた避難区域が現在では約2.7%まで縮小していることや、本県産の日本酒が全国新酒鑑評会の金賞受賞銘柄数で史上初の6年連続日本一を成し遂げたこと、福島高スーパーサイエンス部の活動など若い世代の活躍を紹介した。

 一方、影の部分として、食品検査などで安全性が証明されていても、なお根強く風評被害が残るなどの問題を指摘。さらに風評被害がなくならない理由として、危険な部分ばかりを取り上げがちなメディアの構造や、原発事故直後の記憶が上書きされないまま福島が語られる状況を指摘した。

 現在の本県では、放射線のリスクよりも運動不足や過剰な塩分摂取による健康指標の悪化のリスクの方が大きいとし、「放射線のリスクを過大視しすぎると真のリスクを見逃してしまう」と話した。

 次回は11日。五阿弥社長が「長寿革命と日本の危機」と題して講義する。受け付けは終了している。