「甲状腺検査」議論、年度内取りまとめ 説明と同意で評価部会

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 原発事故後の健康影響を調べる「県民健康調査」検討委員会の甲状腺検査評価部会は8日、福島市で会合を開き、必ずしも治療の必要がない甲状腺がんを見つけてしまう可能性があるとの指摘を踏まえ、検査を受けることの不利益を含め、インフォームドコンセント(説明と同意)の取り方を継続して議論することを確認した。部会長の鈴木元氏(国際医療福祉大クリニック院長)は会合後、本年度中に議論の内容を取りまとめる意向を示した。

 議論の中で南谷幹史氏(帝京大ちば総合医療センター小児科学病院教授)は、「心配だから検査に来て『何もなくて良かった』と帰っていく子どもがいる」と述べ、検査でがんが見つからなかった場合に安心感を提供できる利点を指摘。祖父江友孝氏(大阪大大学院医学系研究科教授)は「『早期発見=メリット』という考え方は子どもに通用しない」とし、事前同意の重要性を強調した。

 会合では、昨年6月末時点で福島医大で手術を受けた患者のうち、事故当時19歳以下の11人が県民健康調査の集計外だったことも報告された。

 鈴木氏は「県民健康調査の中で全数把握は無理だと認識している。がん登録と突き合わせるなどして、全数把握をすることが重要だ」と述べた。