「薬師如来坐像」復元もうすぐ!一般公開へ 磐梯・史跡慧日寺跡

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金堂に運び込まれた薬師如来坐像=磐梯町・史跡慧日寺跡

 磐梯町の国指定史跡慧日寺(えにちじ)跡の金堂に展示するため薬師如来坐像(ざぞう)の復元を進めてきた東京芸大大学院の制作チームは10日、金堂内に坐像を運び込んだ。

 町の依頼を受けて坐像を制作中の東京芸大大学院美術研究科文化財保存学保存修復彫刻研究室(籔内佐斗司教授)のスタッフが同町の駅前工房から9日に台座の宣字座(せんじざ)と後光を表現した光背(こうはい)を搬入。10日は坐像本体を金堂の中央に設置した。今後は色調などの仕上げ作業を行う。町は30日に完成披露式を行い、同日正午から一般公開する。

 「薬師如来」仕上げへ 30日に完成披露

 10日に磐梯町の国指定史跡慧日寺(えにちじ)跡の金堂に搬入された薬師如来坐像(ざぞう)は30日の完成披露に向け、漆塗りや金箔(きんぱく)が施された像の肌に歳月を経た風合いを出す「古色仕上げ」の最終調整に入る。

 坐像と光背(こうはい)、宣字座(せんじざ)の総重量は1トン超。制作が行われた同町の駅前工房から金堂への搬入と設置は2日がかりで行われた。坐像本体は厳重に梱包(こんぽう)され、トラックで運ばれた。東京芸大大学院の制作チームが6人で持ち上げて金堂正面扉をくぐり、天井に仮設された移動式チェーンでつり上げて宣字座上に設置。宣字座と光背を合わせた高さ約4メートルの像が金堂に出現した。

 梱包が解かれ、薬師如来が顔を見せると、金堂内が拍手で包まれた。制作を指揮してきた籔内佐斗司教授が宣字座に上り、如来の眉間にある、光を放つという巻き毛「白毫(びゃくごう)」に当たる水晶の部品をはめ込んだ。

 設置された坐像を見た籔内教授は「大きさ、形は狙い通りになった。この場所に昔からあるようになじんでいる。これから金堂内で美しく見えるように、最後の仕上げをしていく」と話した。