「2200世帯」集団訴訟検討 ADR拒否、浪江町民今秋にも提訴

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 東京電力福島第1原発事故を巡り、浪江町民約1万5700人が東京電力に慰謝料増額を求めた裁判外紛争解決手続き(ADR)の打ち切りを受け、町民約2200世帯が集団訴訟を検討していることが14日、町などへの取材で分かった。今秋にも数百人の規模で提訴し、追加提訴していく方針。

 町が5~6月に町民1万500世帯に対して行った調査で、約2200世帯が集団訴訟、集団訴訟を検討する一部世帯も含む約1000世帯が個別ADRを検討するとそれぞれ回答した。総回答世帯数は約4500世帯で約1700世帯は、集団訴訟や個別ADRを検討しないと回答した。

 ADRの集団申し立てを支援した弁護団は14日、福島、二本松の両市で訴訟説明会を開催した。このうち、福島市で開いた説明会には住民約110人が出席。非公開で行われたが、終了後に会見した同弁護団によると、訴訟の進め方や手続きなどを説明したという。参加者からは「どこの裁判所に提訴するのか」などの質問が出た。

 弁護団は今後、町民の意向を聞きながら被告に東電だけでなく国を含めるかや、請求内容などを決める。説明会は15日にいわき、浪江、東京の3会場でも予定されている。

 浪江町の集団ADRは町が代理人となり2013(平成25)年に原子力損害賠償紛争解決センターに申し立てた。同センターは14年3月、現行の1人当たり10万円の精神的慰謝料に5万円増額、75歳以上の高齢者にはさらに3万円を上乗せする和解案を示した。

 町は受け入れの姿勢を示したが、東電側が拒否。同センターは東電に和解案受け入れを繰り返し求めたが、拒否の姿勢が変わらなかったため、和解仲介手続きの継続が困難であるとして4月に手続きを打ち切った。