旅する書道家・千葉清藍さん「書で美しい福島」 7月下旬渡米

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「書を通して美しい福島を発信し続けたい」と語る千葉さん

 福島の今を発信しようと東日本大震災後、米国で揮毫(きごう)パフォーマンスを続けている郡山市在住の女性書道家、千葉清藍(せいらん)さんが今月下旬に再び渡米し、現地で100回目の節目となるパフォーマンスを行う。「支えてくれた方々への感謝を込め、日本、そして福島の今を丁寧に伝えたい」と力を込める。

 千葉さんが米国で披露するパフォーマンスは、体全体を使って大型の筆を振るい、畳2畳分ほどある紙に文字を書き入れるもの。震災後の復興支援活動を縁に2013(平成25)年から始めた取り組みで、その後は毎年欠かすことなく渡米を続けている。

 東京都出身の千葉さんが書道と出合ったのは11歳の時。仕事のため00年に郡山市に移り住むと本県の自然や文化に引かれ、県内59市町村を巡る書道の旅を行うなど「旅する書道家」として活動。震災後は仮設住宅での書道ワークショップのほか、福島の和紙や高級木材「会津桐(きり)」を使った作品制作にも力を入れる。

 千葉さんが米国での活動を始めた際、最初に感じたのは本県に対する不十分な現状認識だった。「生活は大丈夫なのか」「福島の食べ物は危険だ」。米国で投げ掛けられた福島の負のイメージに「自分が感じた福島の魅力と、生活の現状をしっかりと伝える必要がある」。その使命感が新たな旅の始まりとなった。

 千葉さんはパフォーマンスと併せて必ず、食の安全や仮設住宅の暮らし、福島での生活に関する講演会を開く。「思いを込めて書く字には、心を共有できる力がある。書が結んだ出会いの中だからこそ、言葉の壁を越えて伝わる話がある」と考えているからだ。

 米国での活動は6年目となるが、千葉さんは100回目の節目も通過点と捉える。「始めたころに比べると、福島への認識は薄れてきた。だからこそ、書を通して美しい福島を発信し続けたい」と決意を語る。