東日本大震災『教訓』生かす...「西日本豪雨」福島県支援本格化

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広島県派遣の出発式に臨む加藤主幹(右から3人目)ら

 西日本豪雨で甚大な被害を受けた広島県内で17日、県警の派遣部隊による支援活動が始まり、県の派遣職員も広島県に向けて出発した。いまだ豪雨の深い爪痕が残る被災地。不明者捜索や仮設住宅の建設など東日本大震災の教訓を踏まえた、本県からの災害支援の動きが本格化し始めた。

 福島県警派遣部隊が捜索

 県警の派遣部隊が支援活動を開始したのは甚大な被害のあった広島県呉市。現地は東日本大震災の津波被災地にも似た過酷な状況が続き、部隊の隊員は震災の支援への恩返しの思いと使命感を胸に、懸命に行方不明者の捜索に当たる。

 土砂で1階部分が埋まった家々や車、車道を流れる水―。県警の部隊が捜索した天応地区は呉市内でも特に被害が大きく、17日正午現在で11人が死亡、1人が行方不明となっている。県警によると、派遣部隊員約50人はこの日、山形、奈良両県警の部隊とともにスコップで土砂をかき分けるなどして行方不明者の捜索活動に従事した。しかし、不明者の発見には至らず、18日も同地区で捜索を続けるという。

 県警災害対策課によると、活動に当たる現場は流れ着いた土砂や木々、浸水した家屋など、東日本大震災の津波被災地にも似た状況となっており、「震災を経験した県警のノウハウが役立つと考えている」という。震災で全国から支援を受けている点を踏まえ「恩に報いる気持ちを忘れず活動していく」と強調した。

 県警の部隊は広域緊急援助隊26人と緊急災害警備隊22人で構成。23日まで行方不明者の捜索などに従事する。

 福島県職員は仮設初動対応

 県は17日、応急仮設住宅の建設や民間アパートなどを借り上げて提供する「みなし仮設住宅」の初動対応を支援するため、県職員3人を第1陣として広島県に派遣した。ほかの職員3人と1週間交代で、31日まで震災の経験を生かして復興支援に当たる。

 国土交通省を通じ、仮設住宅の建設経験がある本県と岩手、宮城、熊本の各県に応援要請があり、県が応じた。

 県庁で行われた出発式では、杉明彦土木部長が震災後、広島県などから受けた復興支援に触れ「今こそ恩返しをする時」と激励。加藤敏史県建築住宅課主幹が「一日でも早く住まいを提供できるように協力したい」と意気込んだ。

 震災後、本県の仮設住宅ではエアコンや畳の設置などで改良が必要となった反省などを踏まえ、現地で助言などを行う。