銅版画で福島県再生応援 福島出身・三浦さん、東京でカエルアート展

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「福島への思い」と題した3部作を出展した三浦さん=東京・京王プラザホテル

 福島市出身で宇都宮市にアトリエを構える銅版画家三浦麻梨乃さん(37)は、19日まで東京・西新宿の京王プラザホテルロビーギャラリーで開かれている企画展に「福島への思い」と題した3部作を出品した。

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で被災した本県の現状を、豊かな感性でカエルやオタマジャクシの姿に投影し、再生へと歩む郷土にエールを送っている。

 「ささやかな幸せを小動物の姿に重ね合わせて表現したい」と三浦さん。「待望」「郷土」「還(かえ)る」から成る3部作は、創作テーマを突き詰めた意欲作だ。

 このうち「待望」では、県土を独創的に描いた。第1原発から波紋が広がるように浜通りを水で満たし、放射線量が局地的に高かった地域にはカエルの卵をちりばめた。猪苗代湖の位置にいるカエルの夫婦が干上がった県土に水が行き渡るのをじっと待ち望むようだ。

 「待望」で描いたカエルの卵について、三浦さんは「人間が生みだしたものの象徴」と説明。「原発事故後、断腸の思いで福島を離れた人たちが、いつか再生した古里に帰りたいと待ち望む思いを、カエルの夫婦の姿に重ねた」と語った。

 三浦さんは福島西高、文星芸術大卒。本県に戻り中学校で美術の非常勤講師、県立美術館勤務、同大研究室の助手を経て、創作活動を本格化させた。

 企画展「カエルアートミュージアム―進化するカエルアートの世界」は、喜多方市の100年カエル館とカエ~ル大学が企画。三浦さんの銅版画のほか、福島民友新聞社の矢内靖史編集委員・写真課長が撮影した写真、愛知県出身で同館に作品を収蔵する故柴田まさるさんの絵画も展示している。

 時間は午前10時~午後7時(最終日は同4時)。