国有形文化財...福島県6カ所24件登録へ  末廣酒造嘉永蔵など

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末廣酒造嘉永蔵主屋=会津若松市

 国の文化審議会は20日、33都府県、209件の建造物を登録有形文化財にするよう林芳正文部科学相に答申した。本県では、会津若松市の末廣(すえひろ)酒造嘉永蔵と平田家住宅、郡山市の日本聖公会郡山聖ペテロ聖パウロ教会、南相馬市の天野家住宅と太田家住宅、鈴木家住宅の6カ所24件が含まれた。登録されれば、県内の登録有形文化財(建造物)は67カ所200件となる。

 末廣酒造嘉永蔵は主屋(しゅおく)、新蔵、壱号蔵、三号蔵、四号蔵、五号蔵、煉瓦(れんが)煙突、煉瓦塀、正面門の9件。同酒造は1850(嘉永3)年に若松城下の旧町人地で造り酒屋を創業した。明治後期に建築された主屋や一棟の長さ38メートルに及ぶ壱号蔵など城下町の歴史的な景観の核となる大規模な近代和風建築が現存している。

 会津若松市行仁町の平田家住宅は主屋、東蔵、西蔵の3件。若松城下の旧武家地にあり、木造平屋の主屋は和洋折衷の応接間が設けられている。

 日本聖公会郡山聖ペテロ聖パウロ教会は聖堂1件。郡山市麓山の高台に立ち、塔屋の隅部や柱形を表す外観など優れたゴシック意匠が見られる。

 南相馬市小高区にある天野家住宅は主屋、米蔵、西蔵、外便所、正門、通用門・裏門・塀の6件。旧小高町郊外の肝煎(きもいり)を務めた旧家で、明治から昭和に建てられた。花こう岩製の正門やコンクリート造りの通用門・裏門が格式ある屋敷構えを重厚にまとめている。

 同市原町区の太田家住宅は主屋、米蔵、味噌(みそ)蔵、道具蔵の4件。原町区郊外にあり、主屋は伝統形式に近代的な要素を加味した豪壮な地主宅となっている。米蔵は黒漆喰(しっくい)塗りや朱塗りの鉄扉など重厚かつ華やかな仕上がり。味噌蔵や道具蔵は歴史的な農村景観を象徴している。南相馬市小高区の鈴木家住宅は主屋1件。小高区中心部の街道沿いにある昔の薬局主屋。木造平屋で浜通り北部の伝統商家の構成を伝えている。