『相馬の浜』8年ぶりに歓声戻る 原釜尾浜海水浴場「海開き」

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そうま浜まつりの運営に奔走した羽柴さん(右)と管野さん

 相馬市の原釜尾浜海水浴場が21日、8年ぶりに海開きし、浜辺ではしゃぐ親子連れらの歓声が戻った。震災後、県内で海水浴場が再開したのはいわき市の3カ所だけで、相双地方では初めて。再開は地元の観光復興の弾みとなりそうだ。

 「子どもに地元の海で泳がせたかった」。海水浴場周辺の相馬市尾浜に住む会社員、男性(34)は長女(3)と水遊びを楽しんだ。にぎわう浜辺を見ながら「ここで育ってきた。懐かしいという思いがある」と感慨深げに話した。相馬福島道路の延伸や市道大洲松川線の再開通との相乗効果もにぎわいを後押しする。福島市から訪れた会社員、男性(35)は「便利になった。子どもを初めて海で泳がせた」と笑顔を浮かべた。

 同海水浴場は遠浅の海岸として知られ、震災前は年間3万5000~5万人の海水浴客が訪れていた。相馬市観光協会長の草野清貴さん(72)は「これまで観光客を呼ぶ策がなかった。県全体の活性化につながると思う」と声を弾ませた。観光の柱の一つだった潮干狩りは見通しが立っていないものの、地元の松川浦観光旅館組合長の管野正三さん(57)は「課題はあるが、観光業にとっては待ちに待った再開」と期待を込めた。

 安全祈願祭に続く式典では、関係者が風船約200個を空に放った。原釜尾浜海水浴場対策協議会長の立谷耕一さん(68)は「今年は快晴が見込まれ大いに期待できる。来年以降も多くの人にきてほしい」と話した。

 海水浴は8月19日までで6軒の海の家も営業する。

 若手一丸「にぎわい戻す」

 「子どもたちに海を楽しんでほしい」。再開に合わせたイベント「そうま浜まつり」が浜辺で繰り広げられ、実行委員長の羽柴和洋さん(37)は「復興に向け相馬の浜と街が一体になった」と手応えを口にした。

 実行委によると、これまで沿岸部と市街地の若手が手を取りイベントを実施する機会は少なかったという。再開に当たり相馬を盛り上げようと青年団体有志が結束。4月から幾度となく会議を重ね、スイカ割りや水上バイクの体験、魚の浜焼きの提供などを行った。

 副実行委員長の管野貴拓さん(42)は「これが第一歩。にぎわいを戻すため、継続していかなければならない」と前を向いた。