【沖縄便復活への道】福島県産「輸出」...那覇空港貨物ハブ魅力

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「うつくしま・ちゅらしま交流・福島空港利用促進連絡会」の設立総会で、「沖縄貨物ハブ」など那覇空港の新たな魅力を説明する平良氏(中央)=20日、那覇市

 「那覇空港は全国から集まってきた特産品を夜中にアジア圏に運べる。各国・地域の翌朝の市場に間に合う時間に鮮度を保ったまま到着できる」

 沖縄観光コンベンションビューロー会長の平良朝敬(63)が語る那覇空港の魅力に、福島沖縄定期路線の復活を果たした先の本県産業の新たな可能性が見える。

 コメ、果物売り込む

 那覇空港は近年、台北、上海、ソウル、香港、バンコクなどアジアの主要都市とネットワークを結び、24時間態勢で貨物を集荷・配送する物流拠点「沖縄貨物ハブ」の機能に注目が集まる。本県もマレーシアやタイ、ベトナムなど東南アジアを県産農産物の輸出拡大に向けた重点地域と位置付け、コメや果物の売り込みを強めている。福島―那覇間の直行便が復活し、同拠点を活用した輸送システムが構築されれば、輸出コストの削減や時間短縮が見込まれ、県産品の輸出拡大へ追い風になる。

 直行便でコスト削減

 「廃止になった他の路線と比べても県民の関心がずば抜けて高く、再開を望む声がとても強い」と県空港交流課長の藤城良教(49)が実感するように、県内の多くの関係者は沖縄路線再開を視野に観光や人的交流などの従来の枠組みを超えた可能性を探っている。

 昨年3月、同拠点を運営する全日空グループのANA総合研究所と宅配便大手ヤマト運輸、県の3者が、県産農林水産物の海外販路拡大に向けた連携協定を締結したのもその一つの動きだ。現在、協定に基づき、アジア圏の高級志向の消費者に焦点を当て、新鮮な県産品を直送する仕組みづくりが進められている。

 しかし、現状は沖縄への直行便がないため、仙台空港や大阪・伊丹空港を経由し、同拠点を活用するしかない。藤城は「直行便がないと空輸のコストが高くなるし時間もかかる。物流の意味でも直行便は必要だ」と強調する。

 沖縄への定期路線復活は、福島空港の新たな可能性を探る上でも重要な意味を持つ。そのためにも路線復活が県内経済や今後の復興にもらたす影響などを詳細に分析し、県内外にアピールするなど、官民一体となった不退転の取り組みが求められる。(敬称略)